熟成と量質転化
もう十年以上前の話になりますが、
社会人の合唱サークルに所属していました。
その頃、学生時代に挫折したピアノを封印していたので、
音楽で自分を表現するには声楽しかない!
と思い込んでいました。
実力があり、教え方も上手で、人格者である声楽の先生がいて、
彼女が指導する合唱団に所属し、一生懸命学んでいました。
彼女が私に直接おっしゃったことで
強く印象に残っていることを
ここでお話ししたいと思います。
歌はたくさん練習すれば良いわけではなく、
時間をおいて熟成を待つ部分も必要だとのこと。
がむしゃらに練習していた私は、彼女からその言葉を聞き、ハッとしたのを覚えています。
熟成、つまり、時間をおくことで、曲の解釈や表現方法をあれこれ脳内で試行錯誤し、作品として仕上がっていくのに、焦っていた自分に気づきました。
あるレベルに達するまで気を抜かずに練習することは必要ですが、そこから先は、自分の潜在意識や潜在能力を信じきることが大切であること。
これは、何も歌に限らず、あらゆるところで当てはまります。
例えば、勉強して詰め込んだ知識は、睡眠時に脳の海馬が短期記憶を長期記憶に移し替える作業をするので、ある意味、睡眠が勉強の熟成を担っていますよね。
お子さんをお持ちの方、資格試験などに挑戦する大人の方、睡眠時間を削ってはいけません(笑)
熟成の話に近いと思う話がもう1つあります。
空手道を習っていた時、師範が「量質転化」の話をしてくれました。
できるまでがむしゃらにやる、すると、ある瞬間から急に上達する。
その、量が質に転化する瞬間まで努力することが重要だ。
そんな話でした。
「熟成」と「量質転化」
いずれも最初は努力することが前提となっています。
ビジネスも一緒ですね。
最初は労働になりますが、その労働「量」が、ある瞬間から「質」に転化し、収益化する。
最初は多少しんどくても夢の実現に必要な行動をとり、熟成と量質転化を利用して、私と一緒に成功に持っていきましょう。